いつもAugustinerかTegernseerのヘレスを飲んでいるなっしゅです。
ミュンヘンで人気のビールといえばヘレス(Helles)です。
そしてヘレスの中でも人気のあるビールといえば、地元ミュンヘンで造られているAugustiner(アウグスティーナー)やPaulaner(パウラーナー)などがあります。
Augustinerについて詳しくはこちら!
そんな地元ミュンヘンのヘレスと肩を並べるくらい人気なのが、Tegernseer(テーゲルンゼーア)のヘレスです!
ミュンヘンのスーパー等ではAugustinerと同じくらい大量に販売されていて、住んでいる方の大半は目にしたことがあると思います。
今回はそんな大人気ヘレスであるTegernseerを紹介していきます!
Tegernseer Hellの紹介
生産地
Tegernseer Hellはその名の通り、ミュンヘンの南、オーストリアとの国境に近いアルプスの麓Tegernsee(テーゲルン湖)の湖畔で醸造されています。
ベネディクト会修道院がここTegernseeに修道院を建てた746年が歴史のスタートといわれており、ここに醸造所が造られたのが1050年頃となっています。
しかしながら公式な記録としてTegernseerの醸造所が認められたのは1675年となっています。
近くの町Holzkirchen(ホルツキルヒェン)から醸造所をTegernseeに移転させたことが醸造所の始まりです。
記録が残っていれば世界最古の醸造所であった可能性もありますね。
実際、当時のWittelsbach(ヴィッテルスバッハ家)出身である時のバイエルン公爵Maximilian(マクシミリアン)1世は1600年頃にバイエルン領地内のすべての醸造所が記されたリストを持っていましたが、Tegernseerはこのリストに登場しません。
また、もしそれ以前に醸造所があったとしたら、わざわざ近隣から醸造所の移転をする必要もありません。
こういった歴史的背景からTegernseerの醸造所としての歴史は1675年からとなっています。
それでは実際にグラスに注いでいきましょう!
Tegernseer Hellの見た目
これぞヘレスという色です。透き通った薄めの黄金色が映えます。
このビールの特徴として、炭酸がとても弱めだということが挙げられます。
落ち着いたきめ細やかな気泡がグラスの中で立ち上る様子はビール好きにはたまりません。
泡立ちはラガービールなので最初は勢がありますが、すぐに消えます。
粘り気の一切ないサラッとした泡が特徴です。
せっかくなのでAugustinerと比較してみます。
色の違いは実際にはほとんどありません。画像では若干Tegernseer Hellのほうがくらいような印象を受けますが、ほぼカメラの誤差の範囲でしょう。(色味を正確に伝えられずごめんなさい)
泡立ちもそっくりで色味も同じ。
ボトルの形も同じEuroflasche(ユーロボトル)といわれるもので、そっくりです。(コピー品とかでは全く無いですよ!)
では実際に飲んでみましょう!
Tegernseer Hellの味
先程も少し書きましたが、炭酸はとても少なめで落ち着いています。そしてヘレスなだけあってホップ感はかなり抑えられていて、モルトのコクと甘味が一口目からふわっと香ります。
しかしそのコクも強調しすぎてるわけではなく、スッとしみわたるような優しいモルトの味が口いっぱいに広がって消えていくので、キレもよく後味もさっぱりとしています。
もちろんホップは入っているので、爽やかな苦味が後味としてほのかに香る感じです。
全体的にホップ感は抑えられていて、モルトの甘味と優しい口当たりが特徴のビールとなっているので、ビールの苦味が苦手という方にはぜひぜひおすすめしたいビールでもあります。
全体的な味のキャラクターとして、Augustinerととても良く似ています。
異なる点を挙げるとするならば、Augustinerのほうが若干ホップ感というか、フルーティーな華やかさがありますが、Tegernseer Hellはよりモルトのコクと甘みを重視した風味となっています。
ミュンヘンっ子に愛される理由もきっとこの飲みやすさと味にあるのだと思います。
Tegernseer Hellビールレポート
ビール好きの筆者なっしゅによるTegernseer Hellの独断レビューです。
ビールカテゴリー – Bierstil | ヘレス |
アルコール度数 – Alkoholgehalt | 4.8% |
麦汁比重 – Stammwürze | 11% |
発酵種類 – Gärung | 下面発酵 |
カロリー(100ml) – Brennwert | 180 kJ / 43 kcal |
原材料 – Zutaten | 水・大麦・ホップ・酵母 |
Tegernseer Hellはヘレスなので見た目はかなり薄めです。
それでもモルトのコクと甘味がはっきりとしていてそれなりに味に重みがある点、バイエルンビールの特徴ともいえます。
アルコール度数は4.8%で、ヘレスとしてはいたって標準的な強さです。
ホップ感はとても控えめで、後味にかすかに香る程度です。基本的にはモルトの甘味とコクを楽しむビールです。
ですがコクも強すぎるということは一切なく、スッと落ち着いてキレがあります。
炭酸も控えめなので、口当たりもよくごくごく飲めてしまうビールです。
まとめ
Tegernseer Hellはその落ち着いた優しい味わいでミュンヘンでもとても人気のあるビールです。
ミュンヘンの知り合いに聞いてもビールはやっぱりTegernseerという人も数多くいます。
ビールの街ミュンヘンでこれほどまでにファンを獲得することはとても難しいことだと思いますが、Tegernseerは地元のビールを差し置いて指名されるほど人気のヘレスの一つとなっています。
ミュンヘン市内に醸造所の直営店も展開されていて、わざわざTegerseeまで足を運ばなくても楽しめるところも人気の理由の一つかもしれません。
ミュンヘンに起こしの際はぜひ一度Tegernseer Hellをお試しください!
そのしっとりとしたモルトのコクと甘味にやみつきになります。
ヘレスを含むラガービールを楽しむのに最適なグラスはこちら!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!
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