ドイツビールと聞いたら、どのビールを思い浮かべますか?
ドイツビールには世界的に有名なビールがたくさんあります。
その中でも特に名が知られているビールがこちら。
緑のボトルに鍵マークでおなじみのBeck’s(ベックス)です!
もちろんドイツ国内でもとても人気のビールで、ブランド別ビール人気度ランキングでは常にトップクラスです。
ドイツメディアのSternが行った2020年の調査では、1位のKrombacher(クロムバッハー)に次いでBeck’sは2位にランクインしています。
Krombacherについて詳しくはこちら!
さらに2022年頃から、ドイツのフラッグシップキャリアであるLufthansa(ルフトハンザドイツ航空)機内で提供されるビールもBeck’sとなりました。(以前はWarsteinerでした)
今回はそんな世界で大人気なドイツビール、Beck’sを紹介していきます!
Beck’sの紹介
生産地
Beck’s(ベックス)の生産地はあの”音楽隊”で有名、ドイツ北西の街ブレーメン(Bremen)です。
ヴェーザー川(Weser)を伝って北海(Nordsee)に直通のため、世界に輸出するには最高の立地です。
Beck’sの創業は1873年。
ブレーメンでHeinrich BeckとLüder Rutenbergの2人がKaiserbrauereiという名で醸造所を立ち上げたのがスタートです。
創業当初はブレーメンとその近郊にビールを提供していましたが、創業まもなくの1876年からピルスナータイプの醸造を本格化し、輸出ビジネスを活発化させました。
というのも、ホップを多く含んでいるピルスナーは時間のかかる海上輸送でも痛むことなく、ビールを輸出する上で最も適したタイプであったからだと言われています。
1876年にアメリカのフィラデルフィアで開催された万国博覧会でBeck’sはビール部門で金賞を受賞。
ドイツ産の輸出ビールとして世界的ブランドとなるべく礎をここで築き上げます。
そのときに獲得したメダルのデザインは今でもラベルに印刷されています。
以来、Beck’sのロゴを由来とする鍵マークから、Schlüsselbier(鍵ビール)もしくは英語でKey Beerという名で親しまれ、世界中で爆発的な人気を獲得します。
Beck’sの見た目
ピルスナー特有の透き通った黄金色のビールです。
グラスに注ぎ始めた時から北ドイツ特有の強力なホップ感を香りとして楽しむことができます。
炭酸は割とシュワシュワ感が強めで、グラスの注がれた黄金のビールがより一層映えます。
泡はラガービールのためいつもどおりよく立ち、すぐ消えます。
Beck’sの味
ボトルの栓を開けた時からホップの爽やかな香りが漂うビールなので、ホップ感は予想通り強めです。
最初の一口目からホップの強力な香りが鼻腔を刺激します。
しかしホップの香りは強いものの、苦味はそこまで強力ではありません。
もちろんピルスナーなので適度なホップの苦味はありますが、チェコビールにときどきあるような青々しさはそれほど感じません。
苦味が抑えられている分、さっぱりとしてキレがよく、適度なシュワシュワ感でのどごし良好です。
それでもラストでは舌の上にホップの爽やかな苦味がジワーッと広がり、それがかなり長めに続きます。
北ドイツ産のピルスナーの特徴である、ホップによるスパイシーさを見事に表現しているビールです。
Beck’s ビールレポート
ビール好き筆者なっしゅによるBeck’sの独断レビューです。
ビールカテゴリー – Bierstil | ピルスナー |
アルコール度数 – Alkoholgehalt | 4.9% |
麦汁比重 – Stammwürze | 11.2% |
発酵種類 – Gärung | 下面発酵 |
カロリー(100ml) – Brennwert | 161 kJ / 38 kcal |
原材料 – Zutaten | 水・大麦・ホップ・酵母 |
北ドイツのピルスナーの特徴といえば、ホップ感がとても強いスパイシーなピルスナーです。
Beck’sも例にもれずホップの爽やかな香りと苦味を活かした味わいとなっています。
アルコール度数はいたって平均的な4.9%。
ホップのキャラクターが全面的に押し出された風味を特徴としていますが、苦味だけが尖っているわけでは決してなく、キレ、のどごしともに優れていてとても飲みやすい仕上がりとなっています。
ピルスナーが主流の今日、変わったクセや尖った味のないバランスの取れたピルスナーが世界中で愛されている理由がわかります。
ですが世界的なビールだからといって苦味が苦手な人にはあまりおすすめしません。というのもBeck’sはやはり後味にホップの苦味がかなり強めに残るからです。
ですがのどごしやキレを求めているのであればBeck’sは必ず選択肢のうちの一つに入ると思います。
口当たりもよく、長くずっと飲み続けられるビールであることは間違いありません!
まとめ
世界で最も有名なドイツビールであるBeck’sの紹介でした。
こんなにも世界的に名の知られているドイツビールは数えられるくらいしか無いと思います。
しかも数多く存在するドイツビールの中で世界中の人々からこれほどまでに愛されているビールは他にあまりないのではないでしょうか。
Beck’sは現在、世界のビールシェア約3割を占めるビールメーカーグループであるAnheuser-Busch InBev(アンハイザー・ブッシュ・インベブ)の一員です。
世界中で目にすることができるのもこのグループに属しているからという背景もあります。
すべてのBeck’sがブレーメンで造られているわけではありませんが、それでもブランドを維持するべくビール純粋令を徹底して生産が続けられており、その品質と味は不変です。
ドイツビールを代表するビールとして日本でも広く愛されているビールということもあり、気軽に楽しめるビールなので、見かけた方はぜひ一度お試しください!
Beck’sのキリッとした味わいをさらに楽しむための最適なグラスはこちら!
ということで、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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